2011年2月21日月曜日

IFRSとITシステム

イージフの野口です。今回はシステム対応について考えてみたいと思います。
IFRSを企業で導入するにあたって、システムでの対応は非常に重要な問題です。現在の会社業務というのは、ITへの依存度が高くなっているので、当然のことだと思います。

しかし、システムの問題となると、全面的にシステムを刷新する場合や一部の改修に留める場合などいろいろな選択肢があります。業務の効率化を狙って積極的にシステムに手を入れていく場合もありますが、コスト負担を避けるためにできるだけシステムは現状に留めるという場合もあります。最低限の対応だとどれくらいのことが必要で、さらに上を目指そうとするとどういうことができるのか、いずれの選択肢を選ぶにしても知っておく必要があると思います。

まず、IFRS適用により複数会計基準への対応をどのように行なっていくか、考え方としては、大きく分けて以下の2つがあります。
1. 記帳は日本基準もしくはIFRSベースのどちらかで行ない、まとめて組替
2. 記帳を日本基準とIFRSベースの両方で行なう

さらに細かくパターンを分けることもありますが、いずれにしても取引ごとの記帳を1つの基準でやるのか、複数基準でやるのか、というところが一番大きな違いとなります。よくシステム対応で話題になるのが複数帳簿です。複数帳簿は必要なのか、不要なのか。

複数帳簿というのは上記の2のやり方にあたるわけですが、実は今までそれほど一般的な方法ではなかったのではないかという印象を受けます。海外のベンダーは日本より先にIFRSを適用している国々でシステムを提供していたわけですが、かれらにとっても複数帳簿で全面的に対応しているバージョンを早くから提供していたわけではないようです。しかし、最近の動向としてはグローバル展開している企業がグループの経営管理を高度化していくために、複数帳簿を導入する事例が出てきているようです。

複数帳簿を導入すると随時IFRSベースの数値が確認できるわけですから、タイムリーな管理が可能となりますし、統一したシステムとしてグループに導入すれば業務の標準化、効率化も図れるメリットがあります。しかし、導入の負担が大きくなるので、そのコスト負担をどのように考えるかは企業によって異なってくると思います。

複数帳簿ではなく、記帳はあくまで1つの基準で行なう場合は、決算の組替処理などの手続を行なうことでもう1つの会計基準による数値を出すことになります。日々の記帳を日本基準で行なうか、IFRSで行なうか、という選択肢があります。
IFRSで記帳を行なうとすれば、日本以外の国にあるグループ会社とも業務の標準化ができ、管理上は望ましいといえますが、税法などのことを考えると日本基準での記帳を選択する企業の方が多いのではないでしょうか。

多くの国内外のベンダーがこれら両方の選択肢をユーザーに提供できるような態勢を整えるようです。とはいえ、データの持ち方やグループ会社間のデータのやり取りの仕方など、各社いろいろな特色を持って取り組んでいます。システムの対応については時間がかかる場合が多いため、早い段階からの情報収集が大切です。

(今回の記事は下記の書籍を参考にしました。さらに詳しい情報も載っていますので興味のある方は、参考にしてください。)
IFRSシステム対応の実務(日本実業出版社)日本オラクルIFRS研究会


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野口由美子



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